【導入（つかみ）】
みなさん、こんにちは！
夏になると、あま〜いスイカが食べたくなりませんか？
でも、ふと、考えたことはありませんか？
「あれ？スイカのあのツルツルした大きな実は、もともとあの小さな黄色い花からできたの？」
「花がしぼんだあと、どうやってあの中に、黒いタネがぎっしりとできちゃうの？」
それはね、植物たちがくりひろげる、とってもドキドキするような「たねをつくる大作戦」の結果なんです！この大作戦がうまくいかないと、あまいスイカも、サクサクのリンゴも、ぜ〜んぶ生まれません。
この記事を読むと、花が実に変身するふしぎなしくみがバッチリわかります。庭や道ばたで見かける花を、ちがう目で見られるようになることまちがいなし！さあ、植物のすごいひみつを、いっしょにのぞいてみましょう！
【本文（多角的に解説）】
- 【実生活の視点】花は「赤ちゃん（たね）づくり」のためのおしゃれなレストラン！
花を見たとき、きれいだな〜って思いますよね。でも、花にとって、そのきれいな花びらやいいにおいは、看板（かんばん）やネオンサインみたいなものなんです。
どんなレストランも、たくさんのお客さんに来てほしいですよね？花も同じです。花の「お客さん」は、ミツバチやチョウチョ、小さなハエや鳥たち。花は、いいにおいときれいな色で、「こっちにおいでよ！あまいミツがあるよ！」とアピールしているんです。
お客さんが来てくれたら、レストランはごちそうを出します。花のごちそうは、あま〜い「ミツ」。それを食べに来た虫や鳥たちが、知らないうちに「お仕事」を手伝ってくれるんです。これが「受粉（じゅふん）」のはじまり！
- 【基本ルールや理論】受粉と受精～植物の「けっこん」と「赤ちゃんづくり」～
花の中をよ〜く見てみると、小さな部屋がいくつかあります。大事なのは、「おしべ」と「めしべ」です。
· おしべ： おしべの先には「やく」という部分があって、ここで「花粉（かふん）」という、タネのもとになるパウダーを作ります。これは、動物でいう「お父さん」のほうの細胞（さいぼう）です。
· めしべ： めしべの先は「柱頭（ちゅうとう）」といって、ネバネバしています。その根元には「子房（しぼう）」という、赤ちゃん（たね）を育てる部屋があります。こちらは「お母さん」のほうの細胞です。
①受粉（じゅふん）～プロポーズ大作戦～
ミツバチが花の中にもぐりこんでミツを吸うとき、体に花粉がベタッとつきます。そのハチが次の花に移動すると、体についていた花粉が、その花のめしべのネバネバ（柱頭）につきます。これが「受粉」です。これは、ちょうど「プロポーズ」のようなもの。おしべからのメッセージが、めしべに届いた瞬間です！
②受精（じゅせい）～赤ちゃんのもとができた！～
めしべについた花粉は、めしべのパイプ（花柱）をトンネルのように通り、根元の「子房」の中にある「胚珠（はいしゅ）」という卵のもとに到着します。花粉と卵のもとが合体することを「受精」といいます。これで、新しい命「赤ちゃん（受精卵）」の準備が整いました！
- 【心理的アプローチ】「むずかしそう…」はふきとばそう！「なるほど！」をあつめよう
「受粉」とか「受精」とか、聞いただけでちょっとむずかしいな〜って思った人もいるかもしれません。でも、大丈夫！そんなときは、自分が大好きな果物を思い浮かべてみてください。
イチゴのあのつぶつぶ、あれは実はひとつひとつが「タネ」なんです。メロンの真ん中にあるわたのような部分には、たくさんのタネが入っていますよね。あのタネたちは、み〜んな、花の時代に「受粉」と「受精」という大冒険をくぐり抜けてきた、命のたまごなんです。
「このイチゴ、どうやってできたんだろう？」と、食べながら考えてみる。それだけで、あなたはもう、植物博士への第一歩をふみ出しています！
- 【失敗しやすいポイントと対策】実がならない！を解決する3つのコツ
トマトやなすびを育てていて、「花は咲くのに、実がならない…」ということはありませんか？それは、受粉がうまくいっていないサインかも。そんなときは、これらを試してみよう！
· コツ1：ミツバチさんをよぼう！
· 花のそばに、マリーゴールドなど、ミツバチが好きな花を植えてみよう。お客さんを呼びよせられるかも！
· コツ2：ゆらゆら作戦！
· 朝の涼しい時間に、花がついた枝をやさしくゆすってみよう。これで花粉が飛びちり、受粉の手助けになるよ。
· コツ3：筆でなでなで作戦
· 細い筆や綿棒で、花の中のおしべとめしべを、やさし〜くなでてみよう。これで人口受粉のできあがり！ミツバチさんのかわりをやってみるんだ。
【練習問題 or 行動ステップ】
さあ、ここまで学んだことを、目で確かめるじっけんをしてみよう！一番簡単なのは、ピーマンの観察だよ。
【やってみよう！ピーマンの赤ちゃんをさがせ！】
- 用意するもの
· ピーマン（できれば家で育てているもの。スーパーのものでもOK）
· 包丁（使う時は必ずおうちの人にやってもらおう！）
· わりばし
· ルーペ（あると楽しい！）
- じっけんのやり方
- おうちの人にピーマンをたてに切ってもらおう。
- 切ったピーマンの内側をよ〜く見てみよう。白いワタのようなものと、平べったいタネがたくさんついているよね。
- わりばしで、そ〜っとタネを取り出してみよう。
- 観察ノートをつけよう！
· ピーマンの花はどんな色だった？（しらべてみよう！）
· ピーマンの実の中には、タネがいくつくらいある？
· タネがついている、そのベースの部分。これが、花のときの「めしべの根元（子房）」がふくらんだものなんだ！
かんさつポイント
ピーマンの中の、タネがくっついている部分を見てごらん。あの部屋全体が、花の時代の「子房」が大きくなったものなんだ。タネの一つ一つが、無事に受精をした「胚珠」なんだよ。すごいでしょう？
【まとめ】
どうだった？花から実ができるまでのみしらせ、とってもワクワクするぼうけんだったでしょう？
· 花は、ミツバチをよぶための「おしゃれなレストラン」。
· おしべとめしべがあって、虫の力を借りて「受粉」する。
· 花粉と卵が合体する「受精」で、赤ちゃん（受精卵）のもとができる。
· 実は、めしべの根元（子房）が大きくふくらんだもの。中にあるタネは、一つ一つが新しい命のカプセル！
今日からあなたにできる、小さな一歩。
それは、道ばたや花だんの花を、よ〜く見て「おしべ」と「めしべ」をさがしてみることです。
「この花、おしべはどこかな？」「めしべはどれ？」と、花をじっくり観察するだけで、あなたは立派な植物はかせの仲間入り！
トマトやピーマン、アサガオの花でもOK！まずは一つの花から、そのふしぎなせかいをのぞいてみてください。新しい発見が、きっと待っていますよ！
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